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管理栄養士が実践!食中毒から夏のお弁当を守るコツ

食中毒予防のコツを、厚生労働省農林水産省公益社団法人日本食品衛生協会や細菌の増殖実験の結果をもとに紹介します。実際の私のお弁当も紹介します!

 

 

 

食中毒が夏に増えるわけ

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腸管出血性大腸菌O157黄色ブドウ球菌など、細菌による食中毒発生のニュースは残念ながら夏の時期になると増えます。

夏になると増えるのは、とくに気温が関係しています。食中毒の原因となる細菌は、30~40°Cの温度帯で増殖しやすいのです。また水分も好みます。

(※多種存在する細菌の中には、低温でも増殖できるものもいます。)

食中毒にかかると発熱、腹痛、嘔吐や下痢などの症状を引き起こし、最悪の場合、死にまでいたることがあるため、私たちにできる対策をしっかりとすることが重要です。

 

 

食中毒予防の3原則

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食中毒の3原則は、

『つけない・増やさない・やっつける』

です。

 簡単に説明すると下記の通りです。

①菌をつけない:調理前に必ず手洗い

②増やさない:生鮮食品はすぐに冷蔵庫へ

③やっつける:食材を中心までよく加熱

 

①菌をつけない

食中毒予防の第1ステップは食材に菌をつけないことです。

目には見えませんが手には約百万もの菌がついています。もちろんすべてが害のある菌ではありませんが、見えないからこそ食中毒は怖いですし、菌が見えないからこそ平常心で生活できている面もありますね。菌が見えたら気になって普通に生活できないと思います(^^;

とにかく、この見えない菌を食材に移さないことが大切!食材に触れる前にきちんと手洗いをしましょう。

手首や指の間、爪のくぼみは洗いもれがあり菌が残りやすい箇所なので、全体をきちんと洗いましょう。洗うことで、菌の数は数千~数万分の1にまで減らすことができます。

 

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②菌を増やさない

増やさないためには、食材の適切な保管が必要です。

ただ冷蔵庫に入れておけばよいわけではありません。

冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意、目安は7割程度です。

細菌の多くは、10℃では増殖がゆっくりとなり、-15℃では増殖が停止しています。しかし、細菌が死ぬわけではありません。早めに使いることが大切です。

 

③菌をやっつける

加熱を十分に行うことで、もし食中毒菌がいたとしても殺すことができます。

目安は食材の中心部の温度が75℃で1分以上加熱することです。

集団調理施設では、食材に温度計を指して中心温度を測って管理していますが、家庭ではなかなかそこまでしません。

家庭ではきちんと火を通すよう意識したり、厚みのあるお肉や魚の場合は、真ん中で切ってみて、表面と中心部の色が同じように変わっていることを確認しましょう。(ローストビーフのように中心分の色が外側に比べてピンクっぽい場合は再加熱が必要です)

 

 

お弁当を作るときの食中毒予防のコツ

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1⃣お弁当の保管温度に注意する

食品は室温で放置すると、どんどん最近が増えていきます。例えば、O157は室温でも15~20分で2倍に増えるんです。こわい…!

職場についたら、あれば冷蔵庫に入れておきましょう。また、お弁当には保冷剤と保冷バックを活用することもおすすめ。

魔法瓶になっているお弁当箱(お弁当ポット)に炊き立ての熱々ご飯を入れると、室温まで下がらずに熱々温度を保てるため、食中毒予防の1つにもなります。予防の観点から65℃以上を保つことが理想ですので、中途半端に冷めたご飯を入れないように注意が必要です。

 

2⃣ご飯は蒸気を逃がしてから蓋をする

1⃣で紹介したお弁当ポットがない場合の対策です。

炊き立てご飯をお弁当箱に入れてすぐ蓋をすると中で蒸気がこもります。すると水分好きの細菌たちが増殖しやすい環境になりますので、ご飯は盛ったら数分は蓋を開けて蒸気を逃がしましょう。

ちなみに…ここまで神経質になる必要はありませんが、落下細菌といって、私たちは常に細菌が落ちてくる環境にあります。私はお弁当への落下細菌の侵入を防ぐために、「①蓋を少しずらして蒸気を逃がす→②蓋についた水滴をはらう→③ご飯に蓋をする」工程を踏んでいます。

 

3⃣抗菌作用のある食材を上手につかう
梅干に含まれるクエン酸の持つ殺菌効果が腐敗防止に役立っています。また、梅干を食べることによって唾液が分泌され、人間の唾液の中にも食中毒菌を殺菌する効果もあるので、2重の殺菌効果が期待されるます。

 しかし、梅干しが接している面にしか効果を発揮しないため、梅干しをご飯にのせる場合は散らすことがおすすめです。

 上の画像が良い例で、下の画像は梅干しの抗菌効果がもったいない例です!使っている梅干しの量は「1つぶ」で違いはありません。

 

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4⃣葉物野菜は火を通す

レタスなどの生の葉物野菜は水分が出やすいため、この時期は避けたいところです。お弁当の色どりには強い味方ですが、この時期はゆでたほうれん草の和え物や、炒めた小松菜などを活用しましょう。

 

 

実際の私のお弁当と食中毒予防のポイント

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実際の私のお弁当です。

食中毒予防で意識していることの一部を紹介します。

 

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・炊き立てご飯はさましてから蓋をする

・ご飯にのせる梅干しはちらす(すりごまを上にのせています)

・生の葉物野菜は使わない

 ⇒小松菜の炒め物やオクラを活用

ミニトマトはヘタについている水分をよくふき取る🍅

・お弁当は会社の冷蔵庫で保管

 

皆さんも食中毒予防をして、楽しいお昼の時間を過ごしてください🍱