お菓子大好き管理栄養士の痩せ体質をつくるブログ

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管理栄養士おすすめ痩せ体質のつくり方④:体内時計に合わせた夜ご飯の食べ方とは⁉

この記事では、痩せ体質をつくるための夜ご飯のポイントを時間栄養学の観点(体内時計の観点)に基づき紹介します。

 

 

 

朝食の重要性と夜ご飯の関係

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前回の記事では、痩せ体質をつくるカギは"朝食"にあることを紹介しました。
その理由は以下の通り。
朝食を食べる

体内時計が正常に回り出す&体温が上がる

代謝の高い状態が1日続く

痩せ体質に近づく

 

「体内時計や体温」により代謝が高まるメカニズムは前回の記事で紹介しています。気になる方はご覧ください。

 

coco10101.hatenablog.com

 
基礎代謝量は筋肉量に比例して高くなるのとは有名ですが、「生活リズム」によっても基礎代謝量を増やせるのですね。食事は良い生活リズムをつくるための重要な役割を果たすわけです!

生活リズムに最も重要な食事は「朝食」なのですが、その朝食を気持ちよくもりもり食べるためには、けっきょく、”前日の夜ご飯をいかに食べるか”がキーになってきます。(例えば、夜に食べ過ぎ・飲み過ぎた翌朝は胃もたれや二日酔いで食欲が出ません。)

つまり、「朝食を受け入れる胃の準備を、前日の夜からしておく」ということです。この言い方だとちょっとストイックな感じもしますが…(^^;

 

それではさっそく、夜ご飯について考えていきましょう。

 

体内時計による夜のカラダの特徴

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①夜は消化吸収機能が活発になる

②夜は体脂肪の合成機能が高まる

③夜は血糖値が上がりやすい

①~③のワードだけでも、夜っていかにも太りやすそう…🦁🦁

順番に詳細を紹介します。

 

①夜は消化吸収機能が活発になる

私たちは口から食事を取り入れると、まず消化を始めます。消化されたものは血管やリンパ管を通って吸収されるのですが、日中は活動量が多いことも助けとなり、吸収されたものはそのままエネルギーや血糖値の維持などのために使われることが多く、余った脂肪や糖質は一部体脂肪として蓄積されます。

一方、夜は活動量が減る上に、消化吸収機能が活発になります=「使われる量は減るが、吸収する量は増える」のです。同じ食事をとった場合では、朝と夜では夜ご飯の方が太りやすいというわけです。

 

②夜は体脂肪の合成機能が高まる

体脂肪の合成をつかさどる体内物質に「BMAL1遺伝子(ビーマルワン)」というものがあります。こちらは、体内時計を調節する時計遺伝子の1つで、体脂肪の蓄積を促す作用があります。BMAL1の活性はピークの午前2時頃をめがけて18時頃から徐々に高まります。夜が深くなればなるほど活性化して体脂肪の合成を促すということです。「夜は太りやすい」と言われる科学的根拠の1つです。

 

③夜は血糖値が上がりやすい

カラダの機能は1日の中で変動があり、血糖値や血圧も実は上がりやすい時間帯があります。血糖値は夜に上昇しやすくなります。

血糖値が上がるとなぜ太りやすいかの説明のために、まずは食事をした際の血糖値のコントロール機序をすごく簡単に説明します。

食事をとる

糖質が消化吸収され血糖値が上がる

カラダには恒常性を保つ機能がある

血糖値の急上昇を抑えるために、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が放出される

血糖値が一定に保たれる

 

インスリンにより血糖の一部は肝臓や筋肉に蓄積され、血糖値は一定にコントロールされています。また、インスリンには血糖を中性脂肪にかえる働きもあり、中性脂肪は体脂肪として蓄えられるます。

つまり、血糖の上昇が激しいと大量のインスリンが出るため、脂肪の蓄積が促進され太りやすくなるのです。血糖の上がりやすい夜間では、よりインスリンが出やすいカラダの状態になっています。

 

夜のカラダの特徴に合わせた夜ご飯の上手な食べ方

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①夜ご飯を食べる時間帯を意識する(優先度:★★★★★)

ずばり、理想は18時~19時です。

と言っている私自身が、仕事の都合上19時までに食べ終わることは不可能な生活をしています。皆さまの中にも、残業や通勤、子育てなど様々な事情により決まった時間に食べられない方はたくさんおられるでしょう。早く食べられるのに、意図的またはなんとなく遅く食べていた方は、ぜひ夜ご飯の時間を早めてください。

 

②夜ご飯の量を抑える(優先度:★★)

体脂肪として蓄積されやすい夜ご飯は控え目にすることがポイントです。主食(ご飯・麺などの炭水化物)や主食(肉や魚などのメイン料理)から減らしていくことがおすすめ。

※今現在、肥満判定の方(肥満度チェックの詳細:

【肥満度チェック有】管理栄養士がすすめる 痩せ体質のつくり方② - お菓子大好き管理栄養士の痩せ体質をつくるブログ
)は量を減らすことの優先度は★★★★★に上がりますが、今現在、肥満がない方の優先度は低め★★です。

 

③夜ご飯の質を変える(優先度:★★★)

夜ご飯を控え目にする方法は量を減らすだけではありません。食事量を減らさなくても「質」を変えるだけで摂取カロリーは抑えられます。

調理方法:油控え目の炒め物・煮物・蒸し物・鍋料理を活用し、揚げ物は控える

食材選び(肉):肉の部位は赤身(もも、ささみ、むねetc)を選び、バラ、鶏皮は控える

麺類:うどん・そばを活用し、油脂が多いラーメン・パスタは控える

 

揚げ物や油脂の多いラーメンなどは朝ご飯や昼ご飯で楽しむことがおすすめです。

 

まとめ

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毎日の夜ご飯を楽しみにされていた方は、夜ご飯を控え目にすることに抵抗があるかもしれません。しかし、上手に食べるコツを意識して続けていくと、夜型だった胃腸がいつの間にか朝型に順応しているハズ!!起床時に気持ちの良い空腹感が得られるようになり、朝や昼のご飯を楽しめるようになるかもしれません🍖

夜ご飯を控え目にすることで、「太りやすい時間帯対策」と「朝食をしっかり食べる準備(基礎代謝を高める準備)」ができて一石二鳥です。ぜひ継続的に実践し、痩せ体質をゲットしてください。